「福利厚生」とは?作業療法士が転職時見極めるコツとは?

給与明細書 仕事の悩み

転職活動時、どうしても給料や年収、休日、残業といったところに目が行きがちですが、勤めるとなると「福利厚生」もとても重要です。

日本経済連合会の2019年度『福利厚生調査結果の概要』によると、全職種になりますが、法定外福利費の従業員1人1ヶ月当たりの平均費用の合計は24,125円。

1年で考えると約29万円にもなるんです。

大きいですよね。

そこで改めて「福利厚生」とは何か、どんなものがあるのか、また転職活動時チェックする上でのポイントをまとめてみました。

作業療法士の働き方にも大きく影響する「福利厚生」。

転職活動時、ぜひ参考にしてください。

「福利厚生」とは?

選択

「福利厚生」とは、簡単にいえば、賃金などの基本的労働条件とは別に、従業員が働きやすい環境を整えることを目的として会社が設けたものです。

福利厚生には、「法定福利」と「法定外福利」があります。

法定福利

給料

法定福利は、労働者とその家族の生活安定を目的とし、法律によって義務付けられている社会保障にかかわるものです。

主な法定福利は、

  • 健康保険料
  • 雇用保険料
  • 介護保険料
  • 厚生年金保険料
  • 労働者災害補償保険料(労災保険料)
  • 児童手当拠出金

などです。

会社は、労働者災害補償保険料(労災保険料)や児童手当拠出金は全額、その他は半額を負担することが定められています。

法定外福利

マンション

法定外福利は、会社が人材の確保や労働者の勤労意欲の鼓舞を目的に、会社独自で実施しているものです。

その内容は多岐にわたり、住宅手当や交通費など一般的によく聞くものから、会社独自のユニークなものまでいろいろあります。

[主な法定外福利]
主なものを紹介します。

  • 住宅手当、家賃補助
    家賃、社宅、寮、持ち家のローン返済の一部を会社が負担してくれる制度。
  • 交通費、通勤手当
    通勤にかかる費用を一部または全額会社が負担してくれる制度。
  • 家族手当、扶養手当
    扶養家族がいる場合、生活補助費を支給してくれる制度。
  • 健康診断補助
    健康診断や人間ドックにかかる費用を会社が負担してくれる制度。
  • 託児施設、育児補助
    会社の中に託児施設を設けたり、ベビーシッターなどの費用の一部を補助してくれたりする制度。
  • 社員食堂
    社内に社員専用の食堂が設けられ、そこでの食事代の一部または全額を負担してくれる制度。
  • 慶弔見舞金
    結婚祝金や出産祝金、傷病見舞金や災害見舞金など、お祝い事や弔事に際して支給する制度。
  • 文化・体育・レクリエーション
    余暇施設(運動施設、保養所)や、懇親会やサークル、イベント開催といった文化・体育・レクリエーションの活動への補助金を支給してくれる制度。
  • 自己啓発、能力開発
    通信教育やセミナー参加、資格取得のための費用を支援してくれる制度。
  • 財産形成関連
    財形貯蓄制度、社内預金、持株会、個人年金など(従業員拠出)への補助をしてくれる制度。
  • その他
    「失恋休暇制度」、「ペット同伴出勤」、週一回、出勤を1時間遅くできる「ニコニコ出勤制」など会社独自のユニークなものもあります。

【カフェテリアプラン】

最近導入している会社が増えているのが「カフェテリアプラン」です。

福利厚生のデメリットとして、一部の人しか使われず、社員間で不平等感が出てきてしまいます。

そこで従業員各々に持ち点(ポイント)を与え、会社が用意した福利厚生の中からポイントの範囲内で自分で好きなものを選ぶことができるのが「カフェテリアプラン」です。

チェックポイント

ポイント

転職活動時、どんな福利厚生が設けられているかチェックすることは重要です。

ただし必ずしも福利厚生が充実していないところは悪い、充実しているところはいいとは言えません。

福利厚生が充実していなくても、その分大幅に年収が高いならその方が得です。

福利厚生のチェックは大事ですが、年収との兼ね合いからみていく必要があります。

また充実しているからいいとは言えないわけは、どんなに充実していても利用できなかったら意味がありません。

特別休暇が設けられているけど忙しすぎて有給休暇ですら取れなかったり、いざ利用しようとしても条件が厳しすぎて使えなかったりしたら意味ないですものね。

もちろんそうしたことは入職してみないことには実態はわからないですが、離職率や有給休暇率などが少し参考になるのではないかと思います。

リハビリ職や医療従事者に特化した転職エージェントを利用している場合は、気になることがあればキャリアアドバイザーに聞いてもらうことも可能です。

まとめ

働き方を考えた時には、福利厚生の充実度も必ずチェックしておきたいポイントです。

福利厚生の有無、内容によって収入にも大きな金額差が生じます。

昼食代補助とか1年通すと大きいです。

作業療法士は、給料が少なかったり、サービス残業があったりするので、転職活動時はどうしても給料・年収、休日数、残業時間などに目が行きがちですが、福利厚生についても忘れずしっかりチェックしましょう。

【関連記事】作業療法士におすすめの転職サイト(転職エージェント)3選

タイトルとURLをコピーしました